かぜ・肺炎が増えている理由

どうして風邪・肺の病気が増えているのか?

厚生労働省の2011年人口動態統計によると、これまで死因第4位だった「肺炎」が脳血管疾患を上回って第3位になりました。
加齢やかぜ、インフルエンザなどの疾患で免疫力が下がり、肺にまで病原体が侵入して感染するケースが多いようです。
子どもではマイコプラズマ肺炎やRSウイルスの患者数が過去最高となっています。

理由1.体が冷えている

呼吸器系の病気は、冷えと疲れが原因です。
そのため、最もかぜにかかりやすいのは気温が下がる明け方です。
喘息も、気温が急に下がる秋に悪化します。ゾクゾクして体に冷えを感じたらかぜに注意しましょう!

理由2.胃の働きが低下

ストレスや冷えで胃の機能が低下すると、かぜを引きやすくなります。
また、唾液や胃酸が減ると口腔や胃で細菌が増殖し、肺に細菌が入りやすくなります。
唾液や胃酸を抑えるストレスや医薬品に要注意。

      
理由3.筋力の低下・背骨のゆがみ

猫背になると肺が圧迫され、呼吸器の働きが低下して肺の病気にかかりやすくなります。
猫背には背筋の低下や骨粗しょう症が関係しています。

理由4.脳の働きが低下

最近では、食べ物が誤って肺に入ってしまう誤嚥性肺炎も増えてきています。誤嚥性肺炎は加齢や脳の疾患などで起こります。私たちの体は、異物が気道に入ってくると咳によって排除するのですが、脳の機能が低下していると排除する働きも低下してしまいます。

風邪・肺の病気を防ぐために

予防1.体を温め、免疫力を高める

★足首や首などを冷やさないようにする
★冬場はゆっくり、15分ほど入浴する
★かぜを引いたらショウガ湯や葛根湯など、体を温めてくれるものをすぐに利用する(免疫を高める決め手は発熱)

予防2.胃の働きを高める

★ストレスをためないようにして胃酸の分泌を高める
★胃酸過多に使用する胃酸の分泌を抑える薬などの漫然とした服用には注意する
★適度に辛みや苦味のある食品を摂る(胃酸の分泌を促し、殺菌力を高める)

予防3.口腔ケアを心がける

一番の口腔ケアは、サラサラな唾液を多く分泌させることです。唾液自身の抗菌・殺菌作用に加え、唾液が細菌を付着させて一緒に飲み込み、分解してくれます。

★耳下やアゴ下をゆっくりマッサージする
★唾液を止める副作用(抗コリン作用)のある医薬品に注意する
★歯と歯茎をしっかり磨く、寝る前や朝起きたら口をゆすぐなど、口腔ケアをする

予防4.筋肉を動かす

★肺は胸を張った状態で大きく膨らむため、前かがみの姿勢(猫背)を改善する
★胸を張る、腕を上にあげるなど、肩甲骨を動かす体操をする

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